厳冬期の暖房器具 続編

前々回、11月24日の記事

「ハートフルマンションのお部屋は高気密高断熱に作られていますので
結露や空気汚染でクリーンな室内環境が維持できなくなる恐れがある」

ので、「補助暖房を使用される際には電気ストーブやオイルヒーター
セラミックヒーター等の室内の空気を汚さない器具をご使用いただくように
お願いしております」 と書かせて頂きました

今回は、その理由やメカニズムについてお話をさせて頂きます

  s-201202192301361.jpg

ご存知のように、煙突を持たない石油(ガス)ファンヒーターを室内で使用
する場合には、一定時間で換気するように注意表示が出たり、自動消火する
仕組みになっています

これは、燃料に含まれる炭素(C)が燃焼によって酸素(O)と結合することにより
二酸化炭素(CO2)が発生して、お部屋内の酸素濃度が低下するためです

二酸化炭素自体は有毒ではありませんが、室内の酸素(O)が不足することで
炭素(C)の結合相手が足らずに不完全燃焼となり猛毒である一酸化炭素(CO)
が発生するからです

前回、室内の「空気汚染の恐れ」があると申し上げたのは、この理由からで
これについては、ご存知の方がほとんどだと思います

それに対して、なかなかご存知でないのがもう一点の「結露」の問題です

   s-opa18.jpg

まさか、マンションのお部屋で石油ストーブの上でお湯を沸かしている方は
居られないとは思いますが(笑)、以前はよく見かけた光景です

こんな事をすれば、たちまち結露が発生しますが、実はお湯を沸かさなくても
石油やガスが燃焼するだけで、室内に大量の湿気が供給されているんです

石油やガスなどの化石燃料は、主に炭素(C)と水素(H)から出来ています

炭素(C)は酸素(O)とくっついて二酸化炭素(CO2)や一酸化炭素(CO)に
なるのと同時に、水素(H)も酸素(O)と結合して水(H2O)となるのです

ヤカンの蒸気は粒子が大きいので白く見えますが、燃焼によって発生する
湿気は粒子が非常に小さいので、二酸化炭素が目に見えないのと同じで
目視できません

  sikke (2)

しかも粒子が細かく軽い分、広い範囲に拡散するので、ストーブが結露の
原因だという事に気が付きにくいという事になるのです

では、石油(ガス)ストーブやファンヒーターを使う事で、どれくらいの量の
湿気が発生するのかについて調べてみました

これは実測することが難しいので、化学的な計算に依って求められた数字
ですが、なんと燃やした石油の容積より少し多い量の水が発生しているそうです

一晩に3リットルの石油を焚いている室内には、3リットル以上の水に相当する
湿気が発生している・・・・・これでは結露が発生する筈ですよね

もちろん、同じ程度の熱量を発生するガス器具でも同程度の湿気が発生します

  sikke (1)

一酸化炭素が人体に有害であるのと同じように、結露によってカビなどが発生すると
これも健康に影響を与えかねません

このような観点から、私どもではガスや石油を燃やすストーブやファンヒーターではなく
電気ストーブやオイルヒーター、セラミックヒーター等の室内の空気を汚さないモノを
ご使用いただくようにお願いしております

また、最近のエアコンは省エネ性能に優れていて、他の暖房器具と比べても
ランニングコストが低いモノも出て来ています

まだ旧来の「エアコンは電気代が高い」という観念で、エアコンを停めて他の
暖房器具を使用されている方が居られましたら、エアコンの活用をお勧めします

これから冬本番を迎えますが、クリーンな暖房で快適に乗り切ってくださいね(^^)/

「応援します、幸せハートフルライフ!!!」

   

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