歌舞伎っていうものにはあまりご縁が無かった私ですが、今朝の新聞記事が気になり
佐見歌舞伎を観に行って来ました
岐阜県の東濃地方、とりわけ中津川市・恵那市・下呂市・白川町では地歌舞伎と呼ばれる
ローカル色豊かな「田舎芝居」的な歌舞伎が盛んです
明治時代に建造された芝居小屋が現存している所もありますが、白川町佐見地区では
昭和34年の伊勢湾台風で佐見唯一だった桑山座が損壊し、現存していません
そのため、現在では佐見中学校の体育館を使って行われています
お芝居のけいこは勿論ですが、舞台作りもここからのスタートなので、地域全員の力で
成り立っているのは間違いありません
会場の外では、商工会青年部の皆さんを中心に食べ物や飲み物の販売が行われています
どれも良心的なお値段で、しかも美味しい・・・・・観に来てくれるお客さんへのオ・モ・テ・ナ・シ
の気持ちが溢れています
会場内に入ると、皆さんからの心付けや御祝儀が貼り出してあります
実際に開催するとなると、けっこうな費用が掛かると聞いたことがありますので
ここでも地域の皆さんの結束があって、初めて成り立っている事を感じます
開演時間にはまだ1時間ほどありますが、徐々にお客さんが入り始めています
それにしても、短期間で見事な舞台が出来上がっています
今回からは、なんとツアーのお客さんも受け入れることになりました
特等席に座布団で、ここにもオ・モ・テ・ナ・シの精神が・・・(^^♪
定刻になっていよいよ開幕、開催者と観劇者双方に緊張が走ります
最初の外題は「寿式三番叟」、踊り手はなんと中学生の二人です
何年も前から佐見中学校の生徒が行ってきた、佐見歌舞伎の十八番でもあります
ちょっと大げさに言えば佐見中の伝統芸、さすがに堂々とした出来栄えでした
まだ中学生なのに凄いなぁーとか思っていたら、こちらの白波五人男にいたっては
なんと小学生、こちらも佐見小学校で代々受け継がれる伝統芸です
しかも、二日間の上演で5・6年生全員が出演したという事を聞きビックリしました
人数バランスの関係で、五人男の中に女の子も入っていましたが(Goo!!)
そんな芸人ぞろいの佐見歌舞伎ですので、もちろん大人も入った題目では超本格的な
歌舞伎が観られます
演ずる人だけでなく、三味線・太鼓・謡い・黒子・着付け・化粧・大道具・小道具・照明
衣装・売店・木戸・交通整理・舞台作り・渉外・・・・・すべての人がこの日のために
寝食を忘れて作り上げている、そんなことを感じられる一日でした
午前10時に幕が開いて終演が午後5時、本当にお疲れ様でした
でも、明日もきっと後片付けするんでしょう
明後日は、学校ありますからね
芸術の秋、佐見歌舞伎に限らず東濃地方には地歌舞伎があります
一度お出かけになって、日本の古き良き風俗に触れてみてはいかがでしょうか
きっと何か、ほのぼのとしたモノを感じて帰れると思います
その節には、座布団とご祝儀をお忘れなく(笑)
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